1920's GRAS N°203 ☆旧型・フルオリジナル☆

商品詳細

1920年代頃のフランス製 "GRAS N°203" ウォールランプです。グラ LAMP LAMPE
このランプの特徴としては、水平に180°動かせる他、特殊なクリップ機構により "ぐいっ" と40cmほど簡単にアームを伸ばしたり、さらにこの箇所で360°垂直回転します。
また、その先の短いアームでも角度を自由に動かせますので、様々な場所、シーンに対応可能かと思います。究極の機能美ですね。

一つの使用例と致しましては、シェードの形が異なるものの、 >> ピアノランプ のようにスポットライトとして使用すると雰囲気も良いかと思います。

詳細は後述しますが、今回の個体は『フルオリジナルパーツ & フルオリジナルペイント』です。

アーム刻印は、なんと "無し" タイプです。
私自身、刻印無しは "フラットバー" の旧型でのみ見た事があったのですが、この "配線中通し" のパイプ型のアームでは >> N°202 に続く2回目 となります。

2個体目であることから考えると、前回のように『プロトタイプ(試作品)』的な感じもありえるかな(?)というのは消えました。

今回の個体を見て考えると、ほぼ間違いなく市場に流通していた “旧型” なのだと思います。
ですので、前回のN°202でも述べましたような、刻印の打ち忘れなどでもなく、私見では、 "フラットバー" からパイプ型のアームへの変換期に造られ、構造変更?などによる特許の更新のようなものが間に合っていなかったなどで刻印を打てなかった時代の古い個体だったのではないかと考えます。


“旧型” であるという理由に、

(1)鉄製シェード & 塗装に経年収縮がありシワのようなアジが大部分にある。(一部塗装剥げ有り)

(2) 刻印無し ( "フラットバー" タイプでも初期モデルは特許未取得の理由?で刻印が入っておりません)

(3) ((2))のアームの形成(U字部分)がその後のモデルよりも良い造りで、ハッキリくっきりとプレス整形が行われている。(*14、または15枚目の画像参照)

(4)ベースのアイアンパーツの表面に通常は "1025" と大きく刻印が入るのですが、それが無く、もう一点、(3)と同じ理由とはなりますが、アイアンベースの形成がその後のモデルよりも良い造りで、ハッキリくっきりと鋳造での形成、仕上げがされており、表面も非常にスムースな仕上がり。

(5) パイプや関節を見ると、鉄自体の質が良い。

(6) 18枚目の画像。伸縮部であるインナーチューブの【伸縮部:41cm】となり、その後のN°203より10cmほど長く、アウターチューブ壁付けの根本のカーブギリギリまで長さがあります。ちなみにその後のN°203は画像で示した部分がおよそ【伸縮部:30〜31cm】ほどと短くなります。

(7) 18枚目の画像。シェードとソケットが取り付けられるループ状のネックパーツの比較画像をご覧ください。ループ部分がフラットバーの旧型とほぼ同じ細いループとなります。(今回の個体は真ん中の☆マークが付いているものです)

ソケットは渋〜い経年変色をしているオリジナルの真鍮製で、配線出口の木製パーツも良い味を出しております。
ただし、パドルスイッチが無いモデルです。19枚目の画像にある >> コチラ と同型のスイッチが付属してましたが、今回の配線交換にあたり未設置です。
ご注文時にカート内の備考欄にて『アイアンパーツの下部配線出口から_cmの所に設置希望』とお書き添え頂けましたらその箇所にスイッチを付けてから出荷させていただきます。
(*備考欄に何も無い場合はそのまま同梱にて発送いたしますので、到着後に必要であればご自身で接続、もしくはお手持ちの他のランプにご使用下さい)


鉄製シェードに関しまして、内部に薄めの赤錆が軽く発生しておりますが、使用上問題なく、アンティークらしいコンディションかと思います。

また、シェード取り付け口の周りには元々穴が開いておりますが、放熱のためか、それらの穴に同数で並行するよう、デザイン製も考慮して綺麗に後から穴が開けられております。(点灯画像参照)
壁付けタイプのGrasは基本的に工場などで使用されていたものが多いので、こういった、各職人さんが自身の作業に合わせ勝手に加工したものは多く、今回の加工は、おそらく白熱電球で熱くなりすぎるシェードにたびたび素肌が当たってしまうような場所で使用されていたのではないでしょうか。

作業上、長さも頻繁に調整されたようで、アーム全体的の塗装も薄れて塗装残存率が場所によって30〜60%くらいとなっております。ですが、古い地金のため赤錆も出ておらず、アンティークらしい重厚感のある雰囲気です。
基本的に部屋の上部に設置し、基本的にアームは照らされないため、意外とアームの塗装剥げは気にならず、シェードの印象のまま “黒いGras” となると思われます。

また、このモデルのスチールアームは、設置場所が壁の上の方が多かった為か、ランプの位置変更の際の、下からの引っ張りなど(?)でアーム自体が下方に垂れ下がリ気味に曲がっているものも多いですが、今回のものは、しっかりと壁と垂直、そして床との水平を保っております。

上記のような使用感はあるものの、関節もしっかりタイトに動き(シェード部は若干緩めですが使用に支障はございません)、止まり、そしてキープしますので、旧型としては良好なコンディションと言っていいか思います。


配線は、壁付けモデルという事もあり>> コチラ << のコットン製ブラックを6メートルと、たっぷり使用しましたので、配線出口から490cm〜520cm(アームの伸縮によります)の長さがございます。
さらにコンセントプラグは >> コチラ 黒色樹脂の、アメリカ製の新品で、1930年代頃をモデルにしたリプロ(ヴィンテージモデル)の "リブ柄" 物を使用しておりますので良い雰囲気かと思います。


電球は付属しませんが、使用電球はピン式のヨーロッパ球で口金サイズB22Dです。入手先は東急ハンズや
>> インターネット またはご近所のホームセンターでのお取り寄せでのご購入となると思います。


◆SIZE◆
シェードを真下にし、長短のアーム一直線にした際の長さ:最短約81cm〜最長約121cm(シェード端まで)

長アームのみの長さ:最短約55cm〜最長約95cm。
短アームのみの長さ:約16cm。
シェード 直径:約14cm、深さ:約14cm。