- 実働品 - “Fully Restored”1920's 【Western Electric】Telephone with Ringer Box
- 実働品 -
“Fully Restored”
1920's 【Western Electric】Telephone with Ringer Box
“Fully Restored”
1920's 【Western Electric】Telephone with Ringer Box
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商品詳細
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1920年代、ちょうど "禁酒法時代" 真っ只中のアメリカ【Western Electric】社製の電話機【Model 102 】のコンプリートセットです。
コンディション詳細に関しましては後述致しておりますが、受話器コード 〜 配線交換 〜 金属ボディの再塗装 〜 ベルの仕上げに至るまで各部を専門家により細部まで "フルレストア" 済みで、"現代の新品” と見まごうほどのスーパー・パーフェクト・コンディションです。
また、今回は各パーツ選び自体も非常にこだわりました。配線類は焦げ茶は焦げ茶でも "シブい焦げ茶"。底(シャーシ)部分の焦げ茶も "シブい焦げ茶"。受話器の刻印も "ズラッと刻印"。など、細部までパーフェクトです。
当時、主に上流階級の家庭やオフィスなどで使用されていた >> "キャンドルスティック" モデル に変わり、現代では当たり前となっている送信機と受信機が一体型となった "受話器" という物が開発されました。そして、この進化を遂げた頃から徐々に一般家庭にも普及し始めました。
今回の電話機はちょうどその頃の製品となり、これぞ "THE・アンティークテレフォン" といった、アンティークの電話を代表するようなモデルです。
なんといってもこのアールデコ期の当時物らしいフォルムと "漆黒のボディー" が Very Good !! です。
続けますが…
通称【Model 102 】と呼ばれ、1927〜1930年のわずか3年弱の期間(特許刻印は1924年)しか生産されていない大変希少なモデルです。この後、1930年に入って発表され、同じフォルムを持つ後継モデル >> "Model 202" との見分け方は、この "真ん丸ベース" となり、(ダイヤル時の安定感を増すために改良された)楕円形ベースの "Model 202" よりもで少し小振りで可愛らしいフォルムです。
もちろん、オリジナルのサブセット(呼び鈴ボックス)も付属しております。この "サブセット" は販売当時もダイヤル付きの本体とペアで販売されていたモデルとなるのですが、現在では、そのダイヤル付きの本体よりも廃棄されてる確率が高く、こちらも大変希少です。
通常の設置方法では、本体(受話器 + ダイヤル)を卓上、サブセットをその近くの壁か、デスクの側面に設置して使用しますが、特に壁でなくても構いません。
電話機本体の背面には【B1】や、ボトムには【Western Electric Made in U.S.A... Sept.16.24(1924年)...】とズラッと刻印されており、非常にかっこいいです。
(*アップ画像で、本体表面に沢山ある白い繊維状の付着物は、ソフトティッシュで拭いた際の残り、つまり小さなホコリです。。)
今日では、携帯電話 → 携帯電話の通話が一般的になり、あまり使用されなくなってきた感のある固定電話ですが、世間体的( = 信頼性)、通話料的になかなか生活から排除できません。
そんな、滅多に使用しない(??)電話だからこそ、デザイン重視で、インテリアとして選びたい所なのですが…
困った事に今回の電話、理由は後述してますが "普通の電話" として実用可能な状態の電話となっております。
(すごく厳密に言うと… )デジタル通話の品質に慣れ過ぎている方、音関係のお仕事をされてる方からすると、少しは劣る点が見つけられるのかもしれませんが、受話器のマイクもイヤホンの音量も現代の電話と同等レベルに十分ございますので、一般の方でしたら、これがアンティークの電話であることに気づかないほど普通に発着信&会話が出来ます。電話のルックスも考えるとお店を経営されている方などにも良さそうですね。
アメリカの専門店から輸入した “コンプリートもの” でも、経験上はおよそ60%の確率で何かしらの問題があり、実使用ができないものがほとんどです。それは日本人とアメリカ人の価値観の違いなのかもしれませんが、日本人は 『当時のクオリティで実使用をする』事にこだわる傾向がございます。
当店の販売する電話機に関しましては、ダメージ系や使用上の問題の特記事項が無い、特に良好なコンディションのほぼ全ての個体に当てはまる事と致しまして、だいたい2〜3台のコンプリートの電話機を潰して1台の完璧な一台を作りあげております。(もちろん、各パーツも同じ個体同士でなければ互換性がないものがほとんどです)
そのため、『安くアメリカ物を手に入れたはいいけど、実使用するにはこのパーツが必要だ』など、購入後に無駄な時間をかけ、原因を探り、もし原因がわかってもパーツの取り寄せ、さらに面倒な作業をするなど、途方もない時間を費やす心配がございません。そして最悪なことには、『直らない。』 ‥なんてリスクもございません。
使用方法は簡単。発信時はこれから話す相手を思いながら『ジーコ!… ジーコ!… 』とゆっくり贅沢に時間を使ってダイヤル。
そして、着信時はノスタルジックな音で『ジリリリ〜ン!! … ジリリリ〜ン!!』と、 "渋く"、そして "太く" シッカリと鳴り響きます。
※注意 ナンバーディスプレイ契約ありの場合 の鳴り方は…
始めに『ジリン!ジリン!ジリン!… 』とテンポ良く6回ほど鳴った後に一呼吸置いてから…
『ジリリリ〜ン!! … ジリリリ〜ン!!』と、通常のロングバージョンに切り替わるのですが、ロングバージョンに切り替わる前に取ってしまうと切れてしまいます。 …ですので、ゆっくりと電話に向かいましょう。
◆SIZE◇
受話器を置いた状態の本体【H:14.5cm × W:22cm(←受話器幅) × D:13.5cm(←底の直径)】
壁に設置した状態のサブセット【H:23.5cm × W:17.5cm × D:9.5cm】
総重量:約4.1kg
◆Technical Details & Condition◆
まずはボディのご説明です。
主に鉄製で、他、受話器ホルダー部などは(重い鉛系の)合金製。
当時のオリジナルの質感を忠実に再現しながらも、さらに強い塗膜を持つパウダーコーティング(粉体塗装)にて全体を再塗装されておりますので、漆黒のボディーは、しっとりとした非常に高級感のある照り感となっております。当店でもたった二度目の取り扱いとなる仕上げです。
このほどよい光沢感は "発売当時" の光沢に近づけたものとなり、同じアメリカの塗装屋(パウダーコーティング屋)さんの比較で約70%ほどの光沢で仕上がりを設定しておりますので、落ち着いた光沢で、よりリアルな仕上がりとなっております。(簡単に言うと、指紋がベタベタと付かない程度の光沢となります)
個人的に知る限りでは、この塗装の、そしてアメリカのこの工場の仕上げのものが最もアンティーク電話機のレストアに向いているかと思います。
この塗装方法の特徴は、メッキ処理などと同様に電極を利用する塗装となります。
まず第一に塗装の乗りが非常に良いというのはもちろんなのですが、均一の厚みで全体にまんべんなく付着するので、必要最低限の "粉体塗料" を使用した上で、十分な厚みを保ちつつもそれ以上の無駄の無い最薄塗装に仕上がります。このため、塗料垂れやムラも皆無で、ダマにもならないので、画像の通りスムースで光沢のある美しい仕上がりとなるうえ、画像でもお分かりの通り、小さく細かい刻印類も当時のまま "はっきり" と認識できるほどの綺麗な仕上がりとなります。
最薄塗装なのに、この美しい仕上がりにするためには、メッキ処理を行う前のように、下地処理の段階で "様々なマイナス要素" を排除するための研磨作業やバフがけなどの細かい作業が非常に重要となりますが、今回の物は腕の良いプロの作業により、画像の通り "過去の塗装残り" や過去の小傷なども消えたスムースで光沢のある美しい仕上がりとなっております。そして、この作業の緻密さにより、"小さく細かい刻印類" も研磨で消える事無く "はっきり" と認識できるほどの綺麗な仕上がりとなるわけです。
その上、最終工程では約200℃での "焼付け" も行う為、仕上がりは "焼付け塗装" のように(爪や軽硬度の棒などでこすってもビクともしないのはもちろんですが)傷付きにくく、また、それよりも地金との密着性が強いため、より柔軟性(落下時のへこみ程度ではバリッと剥がれて地金が露出する事無く密着したまま一緒にへこむ。といったような感じです。)、耐薬品性・耐候性のある強い塗装となります。つまり、頻繁に日常使用するにはもってこいの仕上がりとなります。
そして、再塗装後は(後述致します各パーツも含め)使用されておりませんので、画像のように極上コンディションとなります。イメージで言うと、当時お店で販売されていた新品の状態といった感じです。
受話器はオリジナルのままで、【Western Electric】社の最初期の受話器である "E1モデル" となります。
ブラック・ベークライト製で多様な曲線を持つデザインなので、通常は型取りの際の "接合部" が発生してしまうものですが、別名 "シームレス(継ぎ目無し)受話器"と呼ばれている通り、継ぎ目がスムージングされており、当時のデザインに対するこだわりを強く感じます。この手の込んだ製造方法が、さすが当時のモノ作りだなぁと感心してしまう点ですね。存在感も満点で非常にカッコいいです。
もちろんこちらは塗装物ではない為、再ポリッシュ済みです。 "小傷があった痕" がいくつかある程度でコンディションは完璧です。
この受話器交換に併せて、付属しているコードも、1920年代当時を強く意識した、焦げ茶色の "布巻き" コードに交換されております。
本国のアメリカでのみ入手が可能な現代の新品(ビンテージモデルリプロ)なので、もちろん劣化は無く雰囲気は当時のままです。
そして、本体からサブセット(呼び鈴ボックス)を繋ぐコードも同じコードに交換してしており(長さは160cm)、モジュラーケーブルの方も、日本で一般的な【RJ-11】規格で同じ布巻きのケーブル(長さは190cm)となります。(もちろん、ご購入後はパチンと差すだけです)
各コードの長さは、上記の通り十分に取っておりますので、設置の際や使用の際に、長さが足りずに困ることはまず無いかと思います。
また、卓上設置時に設置面に傷つけないよう底(シャーシ)の部分には、当時と同じく焦げ茶で、"本革" のスウェードレザーに張り替えられております。
この "焦げ茶色の布巻き" コードに合わせ全てを統一してあるというだけで雰囲気が倍増しますが、‥やはり、スウェードレザーの肌触り、高級感も良いです。(当時はこげ茶のフェルト素材か、このようなスウェードレザーのモデルが存在します)
ダイヤルの "回す部分" は鉄製で、こちらも本体と同様にブラックパウダーコーティング(粉体塗装)にて再塗装済みなので、新品同様の非常に綺麗な状態です。回転自体もメリハリがありスムーズ、かつメカニカルで重厚な 『ジャジャジャジャジャ!(←回し音) カチカチカチカチッ!(←戻り音)』 ‥ といった感触&音ですので、いつまででも回したくなります。
その内部の、数字&アルファベットが書かれた "白い" ダイヤルプレートは当時のオリジナルのデッドストックに交換されておりますので、傷一つない大変良好なコンディションです。
こちらの素材はホーロー製(ガラス繊維の入った塗装 - 焼き付け塗装)で、古〜いバスタブやキッチン用品などと同じ製法です。 "1"の部分には他に何も書かれておりませんが、消えたのではなく元々 "1" だけです。
そして、このダイヤル中央に金属枠ではめられている【THIS IS TELEPHONE ... 】カードは、当時存在した中でも特に珍しいデザインの "リプロ" となりますが、リプロのダイヤルカードの中でも特に出来が良いです。
番号を書き入れる四角い "記入部分" の表面は、その周りの "デザイン部分" とは少し異なるザラザラした材質となっております。("デザイン部分" は半ツヤ)
さらにこの "記入部分" のみ少し明るいブラウンとなっており、【薄茶記入欄 - 茶文字 - 黒地】と3トーン (+ 2種類のツヤ感)で、少し立体感のある凝ったデザインとなっております。リプロとしても、アメリカで多く出回っている "プリント物" とは異なり、かなり凝った作りのカードです。
当時のアメリカの電話番号は3桁〜4桁程度なので、この "記入欄" に現代の日本の電話番号を当てはめるのは少しバランスが悪くなるかと思いますが、お店のオーナーさんなどでしたら屋号などを "スタンプ" するなどするとかっこよさそうですね。(当時もアルファベットでダイヤルできた為)
‥ですが、 "スタンプ" のチャンスは1度のみとなります。
デザイン性が高いので、無記入のままでもよろしいかとも思いますが、もし記入をされる方。このダイヤルカードの取り外し方は、カードのリング枠の上部側面が "内部爪" 式となっておりますので、ここを(傷が付かないような)先の尖ったもので軽く押すと『パコンッ!』とリング枠ごと取れます。
サブセット(呼び鈴ボックス)は全て鉄製で、"ダイヤル付きの本体" と同様にブラックパウダーコーティング(粉体塗装)にて再塗装済みですので、新品同様のコンディションです。
内部のベルに至るまで再塗装済みの完全仕上げです。音量に関しましては内部の2個のベル、そして、その中央にある "振動式ハンマー" で調整可能ですが、現状はベルの "二重奏" で鳴り響きます。(特に高音の方のベルの残響は非常に長く、いい音です)
恐らく音量は最大に近いのですが "うるさい" 感じではなく、ノスタルジックな音で "渋く"、そして "太く" シッカリと鳴り響きます。
もしアナログ的な作業がお好きな方であれば、正面のビスを1点緩めるとカバーを開けられますので、この "振動式ハンマー" にビニールテープ等を巻けば、『カタカタカタ… 』と簡単にほぼ無音に出来たり、2個のベルのわずかな配置調整で、1個だけベルを鳴らして、比較的 "澄んだ綺麗な音" にする事も可能かと思います。
また、壁への設置(別に壁で無くてもいいのですが‥)の際に2本接続してある布巻き配線の逃がし出口は、利便性に応じてボックス上下の "エッジ" にある逃がし口に変更しても変えても問題ございませんが、各配線のネジ端子への接続図は予め画像で保管した上で行うことをお勧めいたします。
‥以上、上記で述べた各レストアの際に、日本国内で使用が出来るように内部パーツの一部を交換&調整済みなので、現在、アナログ電話回線であるダイヤル回線(ダイヤルパルス方式)を利用中の方は、 "回線種別の変更" をせずに、そのまま差し替えるだけで使用出来るようになっております。
また、アナログ電話回線のプッシュ回線(ダイヤルトーン方式)を利用中で "回線種別の変更" をする気が無い方 でも発信を除く受信&通話は可能です。
‥なので、この場合は >> 分配アダプタを使用し、発信&FAX受信は現在お使いの電話。"受信による通話" にこの電話を…
(*相手の電話番号検索はいつもスマホ の方であれば、受話器に近づけて音でダイヤルする為の "アプリ" を利用する)
‥と、考え方によって様々な使い方が出来るかと思います。
(*上記プッシュ回線&アプリは試してませんが 恐らく 問題無しです)
基本的にはISDN回線以外の、"アナログ電話回線" や、"IP電話" などの電話回線であれば、そのまま使用できるかもしくは、簡単でお金要らずな "回線種別の変更" 程度で使用可能になると思いますので調べてみてください。
参考までに、当店がお勧めする現代の生活に適した使用例を…
⭐︎ 一般的に "IP電話" と言われているNTTの "ひかり電話" の場合 ⭐︎
(お持ちのアナログ電話回線の番号を引き継ぎ可能 or 新規の場合も地域ごとの市外局番が割り当てられます)
☆
1920年代、ちょうど "禁酒法時代" 真っ只中のアメリカ【Western Electric】社製の電話機【Model 102 】のコンプリートセットです。
コンディション詳細に関しましては後述致しておりますが、受話器コード 〜 配線交換 〜 金属ボディの再塗装 〜 ベルの仕上げに至るまで各部を専門家により細部まで "フルレストア" 済みで、"現代の新品” と見まごうほどのスーパー・パーフェクト・コンディションです。
また、今回は各パーツ選び自体も非常にこだわりました。配線類は焦げ茶は焦げ茶でも "シブい焦げ茶"。底(シャーシ)部分の焦げ茶も "シブい焦げ茶"。受話器の刻印も "ズラッと刻印"。など、細部までパーフェクトです。
当時、主に上流階級の家庭やオフィスなどで使用されていた >> "キャンドルスティック" モデル に変わり、現代では当たり前となっている送信機と受信機が一体型となった "受話器" という物が開発されました。そして、この進化を遂げた頃から徐々に一般家庭にも普及し始めました。
今回の電話機はちょうどその頃の製品となり、これぞ "THE・アンティークテレフォン" といった、アンティークの電話を代表するようなモデルです。
なんといってもこのアールデコ期の当時物らしいフォルムと "漆黒のボディー" が Very Good !! です。
続けますが…
通称【Model 102 】と呼ばれ、1927〜1930年のわずか3年弱の期間(特許刻印は1924年)しか生産されていない大変希少なモデルです。この後、1930年に入って発表され、同じフォルムを持つ後継モデル >> "Model 202" との見分け方は、この "真ん丸ベース" となり、(ダイヤル時の安定感を増すために改良された)楕円形ベースの "Model 202" よりもで少し小振りで可愛らしいフォルムです。
もちろん、オリジナルのサブセット(呼び鈴ボックス)も付属しております。この "サブセット" は販売当時もダイヤル付きの本体とペアで販売されていたモデルとなるのですが、現在では、そのダイヤル付きの本体よりも廃棄されてる確率が高く、こちらも大変希少です。
通常の設置方法では、本体(受話器 + ダイヤル)を卓上、サブセットをその近くの壁か、デスクの側面に設置して使用しますが、特に壁でなくても構いません。
電話機本体の背面には【B1】や、ボトムには【Western Electric Made in U.S.A... Sept.16.24(1924年)...】とズラッと刻印されており、非常にかっこいいです。
(*アップ画像で、本体表面に沢山ある白い繊維状の付着物は、ソフトティッシュで拭いた際の残り、つまり小さなホコリです。。)
今日では、携帯電話 → 携帯電話の通話が一般的になり、あまり使用されなくなってきた感のある固定電話ですが、世間体的( = 信頼性)、通話料的になかなか生活から排除できません。
そんな、滅多に使用しない(??)電話だからこそ、デザイン重視で、インテリアとして選びたい所なのですが…
困った事に今回の電話、理由は後述してますが "普通の電話" として実用可能な状態の電話となっております。
(すごく厳密に言うと… )デジタル通話の品質に慣れ過ぎている方、音関係のお仕事をされてる方からすると、少しは劣る点が見つけられるのかもしれませんが、受話器のマイクもイヤホンの音量も現代の電話と同等レベルに十分ございますので、一般の方でしたら、これがアンティークの電話であることに気づかないほど普通に発着信&会話が出来ます。電話のルックスも考えるとお店を経営されている方などにも良さそうですね。
アメリカの専門店から輸入した “コンプリートもの” でも、経験上はおよそ60%の確率で何かしらの問題があり、実使用ができないものがほとんどです。それは日本人とアメリカ人の価値観の違いなのかもしれませんが、日本人は 『当時のクオリティで実使用をする』事にこだわる傾向がございます。
当店の販売する電話機に関しましては、ダメージ系や使用上の問題の特記事項が無い、特に良好なコンディションのほぼ全ての個体に当てはまる事と致しまして、だいたい2〜3台のコンプリートの電話機を潰して1台の完璧な一台を作りあげております。(もちろん、各パーツも同じ個体同士でなければ互換性がないものがほとんどです)
そのため、『安くアメリカ物を手に入れたはいいけど、実使用するにはこのパーツが必要だ』など、購入後に無駄な時間をかけ、原因を探り、もし原因がわかってもパーツの取り寄せ、さらに面倒な作業をするなど、途方もない時間を費やす心配がございません。そして最悪なことには、『直らない。』 ‥なんてリスクもございません。
使用方法は簡単。発信時はこれから話す相手を思いながら『ジーコ!… ジーコ!… 』とゆっくり贅沢に時間を使ってダイヤル。
そして、着信時はノスタルジックな音で『ジリリリ〜ン!! … ジリリリ〜ン!!』と、 "渋く"、そして "太く" シッカリと鳴り響きます。
※注意 ナンバーディスプレイ契約ありの場合 の鳴り方は…
始めに『ジリン!ジリン!ジリン!… 』とテンポ良く6回ほど鳴った後に一呼吸置いてから…
『ジリリリ〜ン!! … ジリリリ〜ン!!』と、通常のロングバージョンに切り替わるのですが、ロングバージョンに切り替わる前に取ってしまうと切れてしまいます。 …ですので、ゆっくりと電話に向かいましょう。
◆SIZE◇
受話器を置いた状態の本体【H:14.5cm × W:22cm(←受話器幅) × D:13.5cm(←底の直径)】
壁に設置した状態のサブセット【H:23.5cm × W:17.5cm × D:9.5cm】
総重量:約4.1kg
◆Technical Details & Condition◆
まずはボディのご説明です。
主に鉄製で、他、受話器ホルダー部などは(重い鉛系の)合金製。
当時のオリジナルの質感を忠実に再現しながらも、さらに強い塗膜を持つパウダーコーティング(粉体塗装)にて全体を再塗装されておりますので、漆黒のボディーは、しっとりとした非常に高級感のある照り感となっております。当店でもたった二度目の取り扱いとなる仕上げです。
このほどよい光沢感は "発売当時" の光沢に近づけたものとなり、同じアメリカの塗装屋(パウダーコーティング屋)さんの比較で約70%ほどの光沢で仕上がりを設定しておりますので、落ち着いた光沢で、よりリアルな仕上がりとなっております。(簡単に言うと、指紋がベタベタと付かない程度の光沢となります)
個人的に知る限りでは、この塗装の、そしてアメリカのこの工場の仕上げのものが最もアンティーク電話機のレストアに向いているかと思います。
この塗装方法の特徴は、メッキ処理などと同様に電極を利用する塗装となります。
まず第一に塗装の乗りが非常に良いというのはもちろんなのですが、均一の厚みで全体にまんべんなく付着するので、必要最低限の "粉体塗料" を使用した上で、十分な厚みを保ちつつもそれ以上の無駄の無い最薄塗装に仕上がります。このため、塗料垂れやムラも皆無で、ダマにもならないので、画像の通りスムースで光沢のある美しい仕上がりとなるうえ、画像でもお分かりの通り、小さく細かい刻印類も当時のまま "はっきり" と認識できるほどの綺麗な仕上がりとなります。
最薄塗装なのに、この美しい仕上がりにするためには、メッキ処理を行う前のように、下地処理の段階で "様々なマイナス要素" を排除するための研磨作業やバフがけなどの細かい作業が非常に重要となりますが、今回の物は腕の良いプロの作業により、画像の通り "過去の塗装残り" や過去の小傷なども消えたスムースで光沢のある美しい仕上がりとなっております。そして、この作業の緻密さにより、"小さく細かい刻印類" も研磨で消える事無く "はっきり" と認識できるほどの綺麗な仕上がりとなるわけです。
その上、最終工程では約200℃での "焼付け" も行う為、仕上がりは "焼付け塗装" のように(爪や軽硬度の棒などでこすってもビクともしないのはもちろんですが)傷付きにくく、また、それよりも地金との密着性が強いため、より柔軟性(落下時のへこみ程度ではバリッと剥がれて地金が露出する事無く密着したまま一緒にへこむ。といったような感じです。)、耐薬品性・耐候性のある強い塗装となります。つまり、頻繁に日常使用するにはもってこいの仕上がりとなります。
そして、再塗装後は(後述致します各パーツも含め)使用されておりませんので、画像のように極上コンディションとなります。イメージで言うと、当時お店で販売されていた新品の状態といった感じです。
受話器はオリジナルのままで、【Western Electric】社の最初期の受話器である "E1モデル" となります。
ブラック・ベークライト製で多様な曲線を持つデザインなので、通常は型取りの際の "接合部" が発生してしまうものですが、別名 "シームレス(継ぎ目無し)受話器"と呼ばれている通り、継ぎ目がスムージングされており、当時のデザインに対するこだわりを強く感じます。この手の込んだ製造方法が、さすが当時のモノ作りだなぁと感心してしまう点ですね。存在感も満点で非常にカッコいいです。
もちろんこちらは塗装物ではない為、再ポリッシュ済みです。 "小傷があった痕" がいくつかある程度でコンディションは完璧です。
この受話器交換に併せて、付属しているコードも、1920年代当時を強く意識した、焦げ茶色の "布巻き" コードに交換されております。
本国のアメリカでのみ入手が可能な現代の新品(ビンテージモデルリプロ)なので、もちろん劣化は無く雰囲気は当時のままです。
そして、本体からサブセット(呼び鈴ボックス)を繋ぐコードも同じコードに交換してしており(長さは160cm)、モジュラーケーブルの方も、日本で一般的な【RJ-11】規格で同じ布巻きのケーブル(長さは190cm)となります。(もちろん、ご購入後はパチンと差すだけです)
各コードの長さは、上記の通り十分に取っておりますので、設置の際や使用の際に、長さが足りずに困ることはまず無いかと思います。
また、卓上設置時に設置面に傷つけないよう底(シャーシ)の部分には、当時と同じく焦げ茶で、"本革" のスウェードレザーに張り替えられております。
この "焦げ茶色の布巻き" コードに合わせ全てを統一してあるというだけで雰囲気が倍増しますが、‥やはり、スウェードレザーの肌触り、高級感も良いです。(当時はこげ茶のフェルト素材か、このようなスウェードレザーのモデルが存在します)
ダイヤルの "回す部分" は鉄製で、こちらも本体と同様にブラックパウダーコーティング(粉体塗装)にて再塗装済みなので、新品同様の非常に綺麗な状態です。回転自体もメリハリがありスムーズ、かつメカニカルで重厚な 『ジャジャジャジャジャ!(←回し音) カチカチカチカチッ!(←戻り音)』 ‥ といった感触&音ですので、いつまででも回したくなります。
その内部の、数字&アルファベットが書かれた "白い" ダイヤルプレートは当時のオリジナルのデッドストックに交換されておりますので、傷一つない大変良好なコンディションです。
こちらの素材はホーロー製(ガラス繊維の入った塗装 - 焼き付け塗装)で、古〜いバスタブやキッチン用品などと同じ製法です。 "1"の部分には他に何も書かれておりませんが、消えたのではなく元々 "1" だけです。
そして、このダイヤル中央に金属枠ではめられている【THIS IS TELEPHONE ... 】カードは、当時存在した中でも特に珍しいデザインの "リプロ" となりますが、リプロのダイヤルカードの中でも特に出来が良いです。
番号を書き入れる四角い "記入部分" の表面は、その周りの "デザイン部分" とは少し異なるザラザラした材質となっております。("デザイン部分" は半ツヤ)
さらにこの "記入部分" のみ少し明るいブラウンとなっており、【薄茶記入欄 - 茶文字 - 黒地】と3トーン (+ 2種類のツヤ感)で、少し立体感のある凝ったデザインとなっております。リプロとしても、アメリカで多く出回っている "プリント物" とは異なり、かなり凝った作りのカードです。
当時のアメリカの電話番号は3桁〜4桁程度なので、この "記入欄" に現代の日本の電話番号を当てはめるのは少しバランスが悪くなるかと思いますが、お店のオーナーさんなどでしたら屋号などを "スタンプ" するなどするとかっこよさそうですね。(当時もアルファベットでダイヤルできた為)
‥ですが、 "スタンプ" のチャンスは1度のみとなります。
デザイン性が高いので、無記入のままでもよろしいかとも思いますが、もし記入をされる方。このダイヤルカードの取り外し方は、カードのリング枠の上部側面が "内部爪" 式となっておりますので、ここを(傷が付かないような)先の尖ったもので軽く押すと『パコンッ!』とリング枠ごと取れます。
サブセット(呼び鈴ボックス)は全て鉄製で、"ダイヤル付きの本体" と同様にブラックパウダーコーティング(粉体塗装)にて再塗装済みですので、新品同様のコンディションです。
内部のベルに至るまで再塗装済みの完全仕上げです。音量に関しましては内部の2個のベル、そして、その中央にある "振動式ハンマー" で調整可能ですが、現状はベルの "二重奏" で鳴り響きます。(特に高音の方のベルの残響は非常に長く、いい音です)
恐らく音量は最大に近いのですが "うるさい" 感じではなく、ノスタルジックな音で "渋く"、そして "太く" シッカリと鳴り響きます。
もしアナログ的な作業がお好きな方であれば、正面のビスを1点緩めるとカバーを開けられますので、この "振動式ハンマー" にビニールテープ等を巻けば、『カタカタカタ… 』と簡単にほぼ無音に出来たり、2個のベルのわずかな配置調整で、1個だけベルを鳴らして、比較的 "澄んだ綺麗な音" にする事も可能かと思います。
また、壁への設置(別に壁で無くてもいいのですが‥)の際に2本接続してある布巻き配線の逃がし出口は、利便性に応じてボックス上下の "エッジ" にある逃がし口に変更しても変えても問題ございませんが、各配線のネジ端子への接続図は予め画像で保管した上で行うことをお勧めいたします。
‥以上、上記で述べた各レストアの際に、日本国内で使用が出来るように内部パーツの一部を交換&調整済みなので、現在、アナログ電話回線であるダイヤル回線(ダイヤルパルス方式)を利用中の方は、 "回線種別の変更" をせずに、そのまま差し替えるだけで使用出来るようになっております。
また、アナログ電話回線のプッシュ回線(ダイヤルトーン方式)を利用中で "回線種別の変更" をする気が無い方 でも発信を除く受信&通話は可能です。
‥なので、この場合は >> 分配アダプタを使用し、発信&FAX受信は現在お使いの電話。"受信による通話" にこの電話を…
(*相手の電話番号検索はいつもスマホ の方であれば、受話器に近づけて音でダイヤルする為の "アプリ" を利用する)
(*上記プッシュ回線&アプリは試してませんが 恐らく 問題無しです)
基本的にはISDN回線以外の、"アナログ電話回線" や、"IP電話" などの電話回線であれば、そのまま使用できるかもしくは、簡単でお金要らずな "回線種別の変更" 程度で使用可能になると思いますので調べてみてください。
⭐︎ 一般的に "IP電話" と言われているNTTの "ひかり電話" の場合 ⭐︎
(お持ちのアナログ電話回線の番号を引き継ぎ可能 or 新規の場合も地域ごとの市外局番が割り当てられます)
これは、ダイヤル回線とプッシュ回線の両方に常時・同時に対応してる最先端かつ最も安価なサービスです。 なので、>> こちらの分配アダプタ か、>> こちらの2m 延長 + 分配ケーブル を使用すると、最新FAX電話機を接続 & それは隠し気味で… インテリア(実用)としてこの電話を出しておくなど便利な使い方も出来ます。 (ただし、一回線を共有しているため、FAX電話機にて電話をかける際はON/OFF時に『チン!』と共鳴する場合もございます。) その他、ひかり電話ルーターには基本的に電話機ポートが2基備わっているので、月額たった100円(税抜)の追加番号サービス "マイナンバー" を利用し、電話番号とFAX番号とを分けて使用する、最も簡単な方法もございます。 |
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